経理・バックオフィスの導入事例
「月初の3日間が消えた」――経理1人で回す卸売業の現場改革
この記事は、Claude(クロード)を御社の業務に組み込む導入支援サービス『ClaudeNow』を卸売業に導入させていただいた、経理部長 K 様へのインタビューです。
創業 40 年、食品卸売を手がける老舗。経理部長の K 様は前任者が辞めて以来、月次・年次決算まで 1 人で回し続けてきた。月初の 3 日間は営業活動が完全に止まる、という状況がずっと続いていた事務所に、ClaudeNow が入って 4 ヶ月。今の現場の感覚と、ClaudeNow が具体的に何をしてくれたのかを伺った。
お話を聞いた方
卸売業 経理部長 K 様
従業員 32 名 / 卸売業(食品) / 東京都・卸売業
BEFORE導入前の課題
月末月初の 3 日間が領収書転記と銀行明細の仕訳で潰れ、月 72 時間を経理 1 人で抱えていた。
AFTER導入後の主な成果
月初の経理締めが 72 時間 → 1.5 時間。空いた時間で資金繰り表の精度を上げ、社長即答できる体制に。
ClaudeNow が過去 1 年分の仕訳を AI に学習させ、領収書をスマホで撮るだけで freee に自動転記される運用を構築。

01以前は、どんな状態でしたか?
ClaudeNow 編集部
このたびは ClaudeNow をご利用いただきありがとうございました。
まずは今回ご依頼いただいた背景と、導入前の経理まわりで何が起きていたのかを伺えればと思います。
K 部長は長らくお 1 人で月次を締めてこられたと伺っていますが、当時の状況を聞かせていただけますか。
K 部長
前任者が辞めてから 5 年、ずっと 1 人で回しています。月初は営業 18 名がそれぞれ前月分の領収書を抱えて私の机に来るので、その整理だけで丸 1 日。次の日に銀行明細を引っ張ってきて、突合して仕訳。3 日目に月次試算表を組んで、ようやく社長に提出、というスケジュール。営業から問い合わせが来ても『月初は止まってる』と返すしかなくて、これが何年も常態化していました。
ClaudeNow 編集部
営業 18 名分の領収書を毎月 1 人で集約されていたというのは、想像するだけでも消耗されますよね。
その中でも特にお時間を取られていた作業や、精神的にこたえたポイントはどこでしたか。
K 部長
勘定科目の判定です。営業が出してくる接待交際費なのか、会議費なのか、福利厚生費なのか。レシートを見ても判断がつかないものが月 30〜40 件あって、いちいち営業に電話して『これ、誰と何の用事?』と確認する。確認待ちで他の作業が止まるし、電話 1 本で済まない営業もいる。月末月初の 3 日間でいつも血圧が上がっていました。
ClaudeNow 編集部
なるほど、勘定科目の判定はお 1 人で抱え切るには重い領域ですし、確認の電話が積み重なるとそれだけで時間が溶けていきますよね。
月次でこの状態ですと、決算期はさらに業務が集中してしまうのではないかと思うのですが、いかがでしたか。
K 部長
決算前の証憑チェックは特に重くて、勘定科目内訳明細書の下書きまで含めて 12 営業日かかっていました。経理が 1 人だと、ここで完全にキャパシティを超える。会計事務所への提出も毎年ギリギリで、社長から『もう 1 人雇うか』という話が出ていた矢先に ClaudeNow さんに相談したんです。
02ClaudeNow を選んだ決め手は?
ClaudeNow 編集部
決算期に経理が 1 人だと、本当にキャパオーバーになりますよね。背景がよく分かりました。
そんな中、AI 導入のサービスは他にもいくつかある中で、最終的に ClaudeNow にお声がけくださった決め手はどこにあったのでしょうか。
K 部長
他社の説明会にも 3 社行きました。ただ、どこも『AI が仕訳します』『freee と連携できます』で説明が終わってしまう。当社が freee で使っている独自の科目体系、過去の仕訳パターン、そこをどうチューニングするのかという話まで踏み込んでくれたのは ClaudeNow さんだけでした。初回の無料相談で、当社の freee の画面を一緒に見ながら『ここの自動仕訳ルール、もうひと工夫できますね』と即答してくれたのが大きかったです。
ClaudeNow 編集部
汎用的な説明ではなく、御社の freee の中身まで一緒に見ながら次の一手をお話しできたのは、私たちとしても大切にしているポイントです。そう受け止めていただけて何よりです。
相談中の感触として、他社さんとの違いを一番感じられたのはどんな部分でしたか。
K 部長
そうです。説明資料を読み上げる感じではなく、当社の経理担当として一緒に考えてくれている感覚。30 分の相談のはずが 1 時間半になって、その場で次の打ち合わせを入れました。営業色が薄いのも、現場としてはありがたかったです。
03ClaudeNow さんは、どんな進め方をしてくれたんですか?
ClaudeNow 編集部
営業色が薄いという点まで含めて、現場の方に安心していただけたのは嬉しいお話です。
ここからは、実際の導入プロジェクトについて伺わせてください。立ち上げまでにかかった期間と、私たち ClaudeNow が現場でどう動いていたかについて、率直な印象をお聞かせいただけますか。
K 部長
ヒアリングから本番稼働まで 3 週間でした。1 週目に ClaudeNow さんが過去 1 年分の仕訳データを当社の freee からエクスポートしてくれて、AI に学習させてくれました。当社の癖(『この取引先は接待交際、ただし○○社だけは販管費』みたいな細かいルール)まで覚えさせてくれたのは、私が一つひとつ説明したからではなく、ClaudeNow さんの担当者が当社の過去仕訳を全部読み込んで抽出してくれたからです。
ClaudeNow 編集部
ヒアリング段階で過去仕訳まで読み込ませていただいたのは、当社の癖を AI に理解させるうえで欠かせない工程でした。
3 週間で本番稼働というスケジュールの中で、御社側のご負担としてはどの程度ありましたでしょうか。AI 導入は社内工数が重くなりがちですが、実感としていかがでしたか。
K 部長
ほぼありませんでした。2 週目には ClaudeNow さんが当社専用の判定ロジックを組み上げて、3 週目に並走しながら微調整。営業に対しては、ClaudeNow さんが『領収書はスマホで撮って LINE に送ってください』という運用ルールを 1 枚にまとめて、私が朝礼で配るだけで済みました。私が AI を学んだり設定を触ったりする必要はゼロで、運用が始まってから困ったときも担当者にチャットで聞けば 1 営業日以内に対応してくれます。
ClaudeNow 編集部
なるほど、現場側の準備は最低限で済んだということですね。安心しました。
経理だけでなく営業や社長まで巻き込む話だったかと思いますが、社内のご理解を取り付けるところで苦労された場面はありましたか。
K 部長
営業は『今までの紙の提出より楽』と即日歓迎でした。社長は最初『AI に任せて大丈夫か』と慎重でしたが、ClaudeNow さんが導入前に『最終承認は経理(K さん)が必ずボタンを押す運用にします』と説明してくれて納得。AI が下書き、人が承認、という線引きが明確だったのが社長の安心材料でした。
04いま、どう変わりましたか?
ClaudeNow 編集部
AI が下書き、人が承認という線引きを最初に置いたのは、社長の安心材料にもなったというお話、まさに狙い通りの形になりました。
導入から 4 ヶ月、現場での変化を具体的な数字も交えながら聞かせていただけますか。
K 部長
月初の経理締めが 72 時間から 1.5 時間です。AI が出してきた仕訳一覧を画面で確認して、8 割は触らずに承認、残り 2 割を私が修正する、という流れ。決算前準備も 12 日 → 2 日に縮みました。今年の年次決算、過去 5 年で一番楽でしたね。
ClaudeNow 編集部
月初に 70 時間以上の余裕が生まれた、というのは経営に直結する大きな変化ですね。
その空いたお時間は、現在どのような業務に充てていらっしゃるのでしょうか。
K 部長
資金繰り表の精度を上げる時間に使えるようになりました。社長から『来月のキャッシュ、どうなりそう?』と聞かれて、昔は『1 週間ください』だったのが、今は画面を見せながら即答できる。経営判断のスピードが上がって、社長から『経理が後ろ向きの仕事じゃなくなった』と言われたのが、この 4 ヶ月で一番嬉しかった言葉です。
ClaudeNow 編集部
「経理が後ろ向きの仕事じゃなくなった」というのは、社長から経理の方への最高の言葉ですね。私たちもお話を伺っていて胸が熱くなりました。
最後に、これから経理領域の AI 活用を検討されている同業の方々へ、K 部長から一言いただけますか。
K 部長
『AI に仕事を奪われる』と心配する人ほど、現場で 1 人で抱え込んでいる方が多い気がします。私も最初はそう思っていました。でも実際は、奪われるどころか、ようやく 1 人分の手が空いた、という感覚です。AI に渡せる作業を渡して、人にしかできない判断業務に集中する。経理が変わるべきは、たぶんこの順番だと思います。
導入の成果
ClaudeNow 導入前後の比較
経理を 1 人で回す中小企業ほど、AI による自動仕訳の効果は大きい。
主な連携ツール
freeeマネーフォワードExcel